はじめに
「屋根に太陽光を載せたいけれど、うちの屋根は金属屋根。相性はどうなの?」
そんなご質問をよくいただきます。
結論から言うと、金属屋根は太陽光発電と非常に相性が良い屋根材です。
ただし、施工方法を間違えると雨漏りやパネルの不具合に繋がるため、注意点もあります。
この記事では、35年以上屋根工事に携わってきた職人として、金属屋根と太陽光発電の相性について詳しく解説します。
金属屋根の特徴

金属屋根(ガルバリウム鋼板やSGL鋼板など)は、近年リフォーム市場で人気が急上昇しています。
その理由は大きく3つあります。
- 軽い:ガルバリウム鋼板屋根は瓦の1/10、スレートの1/4ほどの重量
- 長持ち:ガルバリウム鋼板屋根は錆びにくく耐用年数は30年以上
- 施工しやすい:ガルバリウム鋼板屋根は加工性が高く、どんな住宅にも合わせやすい
こうした特徴が、太陽光パネルを載せるときに大きなメリットになります。
金属屋根と太陽光の相性が良い理由

(1) 軽量で耐震性に優れる
太陽光パネルはメーカーにより多少ばらつきがありますが、1枚あたり15〜20kg程度あります。
瓦屋根に比べて金属屋根は軽量なので、地震時の荷重負担が小さく、安全性が高いです。
(2) 耐久年数がパネル寿命と同じくらい
太陽光パネルの寿命は20〜30年。
金属屋根も同じくらい長持ちするので、屋根より先にパネルがダメになるリスクが少ないのです。
(3) 施工性が良い
縦葺きや横葺きなど形状によっては、穴を開けずに専用金具で固定できるタイプがあります。
これにより雨漏りリスクを大幅に低減できます。金具が屋根に穴を開けないタイプを推奨致します。
注意すべきポイント

1.穴あけ固定による雨漏り
一昔前の工法では、屋根にビス穴を開けて金具を固定していました。
この場合、経年劣化で雨水が侵入し、雨漏りトラブルが発生することも。
現在は「掴み金具工法」や「ハゼ掴み方式」など、屋根に穴を開けない施工が主流になっています。
2.金属の熱膨張
金属屋根は気温により伸び縮みします。
施工精度が低いと、パネル架台に余計な力がかかり、ゆがみやビスの浮きにつながります。
ですので、経験豊富な専門業者に依頼することが大切です。
3.屋根形状による制限
- 立平葺き(金属の縦葺き) → ◎ クランプ金具で穴を開けずに設置可能
- 折板屋根 → ◎ 工場・倉庫に多く、太陽光設置が簡単
- 瓦棒屋根 → △ 金具の工夫が必要
- 横葺き → △ クランプ式金具であれば◎
コストと経済性
金属屋根リフォームと同時に太陽光を設置することで、工事コストを10〜20%削減できるケースがあります。
さらに、太陽光発電で得られる売電収入や電気代節約を合わせれば、
10年〜15年で投資回収できることも珍しくありません。
よくある質問(Q&A)
Q1. 金属屋根に太陽光を載せると熱くなりませんか?
A.むしろ遮熱性のある金属屋根は熱を反射し、屋根裏温度を下げる効果があります。
Q2. メンテナンスはどうすればいいですか?
A.10年ごとに点検がおすすめ。金具の緩みやコーキング劣化をチェックすれば安心です。
Q3. 保険や補助金は使えますか?
A.火災保険は対象外ですが、自治体によっては太陽光+蓄電池の補助金が出る場合があります。
まとめ

- 金属屋根は 軽い・長持ち・施工しやすいため、太陽光発電と非常に相性が良い
- 注意点は 穴あけ固定の雨漏りリスク と 熱膨張への配慮
- 立平葺きや折板屋根は特におすすめ
- リフォームと同時施工でコストメリットも大きい
ヤネピカからのメッセージ
ヤネピカは屋根職人直営サイト。
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